米州開発銀行グループとJICA、開発パートナーシップを拡大 中南米・カリブ地域向けに総額140億ドル規模の資金供給を実現へ
東京, Aug. 24, 2026 (GLOBE NEWSWIRE) -- 米州開発銀行グループ(IDBグループ)と独立行政法人国際協力機構(JICA)は、両機関の協力枠組みを65億ドル(約1兆円)へと拡大しました。これにより、近年の実績平均に基づけばさらに約75億ドル(約1兆2,000億円)の協調融資が見込まれ、中南米・カリブ地域向けの資金供給は総額140億ドル(約2兆2,000億円)規模となります。新たな枠組みでは重要鉱物及び農業が戦略的な協力分野として加えられ、さらにJICA及び財務省との間で新たに締結された協力覚書(MoC)を通じて、同地域の保健・ケアシステム強化への支援も含まれます。
これらの合意は、日本のIDB加盟50周年に際して行われたIDBグループのイラン・ゴールドファイン総裁の訪日中に署名されたものです。今回の合意により、両機関が進める「経済回復及び社会包摂のための協力」(CORE:Cooperation for Economic Recovery and Social Inclusion)の枠組みに基づく協調融資の目標額は40億ドルから50億ドルに拡大され、民間セクター向け投資を担う「中南米・カリブ地域民間セクター開発信託基金」(TADAC:Trust Fund Achieving Development of Latin America and the Caribbean)の拠出上限額は10億ドルから15億ドルへと引き上げられます。
IDBグループ・イラン・ゴールドファイン総裁のコメント:
「日本は、中南米・カリブ地域における開発を推進するうえで、IDBグループにとって最も緊密かつ信頼できるパートナーの一つです。IDBグループは、日本と同地域を結ぶ架け橋として、日本の資金、知見及びイノベーションを、官民双方の取り組みと結び付け、持続可能な成長の加速につなげています。協力枠組みと信託基金を拡大することにより、私たちはそのインパクトを一層拡大するとともに、同地域の将来に対する私たちの揺るぎない信頼を改めて確認するものです。」
JICA・田中明彦理事長のコメント:
「日本にとって、中南米・カリブ地域の国々は、普遍的価値を共有する重要なパートナーであるとともに、資源及び食料の重要な供給国でもあります。本日署名された合意は、JICAとIDBグループの長年にわたるパートナーシップを一層前進させる重要な一歩です。これらを通じて、双方の資金、知見及びネットワークを結集し、同地域が直面する多様な開発課題に取り組んでまいります。JICAは今後もIDBグループと緊密に連携し、これらの枠組みを具体的な開発効果へと結実させ、同地域における包摂的かつ持続可能な成長に貢献してまいります。」
2011年に創設されたCOREは、インフラ、防災・強靱化、グローバルヘルス、貧困削減、及び非ソブリン業務における気候変動に伴うショックの緩和を含む分野を対象に、中南米・カリブ地域の開発に向けた協調融資及び協調投資を支援するものです。また、同地域の革新的な企業及び起業家エコシステムを支えるJICAとIDB Lab (IDBラボ;IDBグループのイノベーションおよびベンチャーキャピタル部門)によるベンチャーファンドへの協調投資をはじめ、IDBグループ横断的な協働も後押ししています。
今回の合意により、COREの資金目標額は2031年までに50億ドルへと拡大され、新たな協力分野として農業及び重要鉱物が加えられます。これらの追加は、食料、エネルギー移行に必要な資材、並びに電池、電気自動車その他の戦略産業に不可欠な重要鉱物の世界的な供給地として、中南米・カリブ地域が果たす役割の高まりを反映したものです。
IDBグループとJICAは、TADACの下でのパートナーシップの拡大についても合意し、同基金への拠出上限額を15億ドルへ引き上げます。2025年の創設以来、TADACは、IDBグループの民間セクター部門であるIDB Invest(米州投資公社)を通じて、9か国12案件に対し総額4億100万ドルを供与してきました。IDB Investは現在、総額5億8,900万ドルに上る19案件の追加審査を進めています。
さらに、JICA及び財務省との間で新たに署名された保健・ケアに関する協力覚書(MoC)は、健康長寿及び介護の分野における日本の主導的な取り組みを基礎として、保健システムの強化、デジタルヘルスの推進、並びに地域イニシアティブ「IDB Cares」の域内における展開拡大を支援するものです。
次の50年に向けた協力パッケージ
CORE及びTADACに関する合意、並びに保健・ケアシステムに関する新たなMoCは、日本とIDBグループのパートナーシップ50周年を記念する、より広範な新規及び拡充された協力パッケージの一部を成すものです。
本パッケージにはこのほか、日本特別基金の中に、重要鉱物をはじめとする分野を対象とする3,000万ドル(約50億円)規模の「日本レジリエンス・イニシアティブ」(JRI:Japan Resilience Initiative)を創設すること、株式会社日本貿易保険(NEXI)の融資保険を活用してIDBの保証付き融資をカバーする新たなリスク移転手法を組成すること、官民の協調融資機会を発掘するための株式会社国際協力銀行(JBIC)との覚書(MoU)を更新すること、及び強靱で質の高いインフラの推進に向けた国土交通省との新たなMoCの締結が含まれます。
今回のパートナーシップの拡大は、中南米・カリブ地域が直面する最も喫緊の開発課題に取り組むというIDBグループとJICAの共通のコミットメントを示すものであり、資金、知見及びイノベーションを結集することにより、同地域における新たな機会を切り拓いていきます。
【米州開発銀行グループについて】
米州開発銀行グループ(IDBグループ)は、ラテンアメリカ・カリブ地域における生活水準向上のための主要な資金供給および知見提供機関です。IDBグループは、域内の公共部門との連携を通じて民間部門の発展を支援する米州開発銀行(IDB)、民間企業およびプロジェクトへの直接的支援を行うIDB Invest(米州投資公社)、ならびに起業家精神に基づくイノベーションの促進を担うIDB Lab(IDBラボ)で構成されています。
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